株式会社 SSKPC

A02811 2000/01/01
音楽配信
CDやカセットテープのように姿形のある記録媒体ではなく、放送やコンピューターネットワークを通じてデジタルデータをやり取りすることによって、音楽を流通させる方法。具体的な配信方法としては、(1)インターネットを通じて音楽データをパソコンにダウンロードする方法(2)デジタル衛星放送を通じて音楽データをMDに録音する方法(3)レコード店などに設置された自動販売機で音楽データをMDに録音する方法、などがある。  (1)の事例としてはミュージック・シーオー・ジェーピーが運営するWebサイト「music.co.jp」、(2)の事例にはソニーグループがSKY PerfecTV!で放映する音楽番組「MusicLink」、(3)の事例にはブイシンクの自動販売機「ミュージックPOD」などがある。ただし、配信されているコンテンツは、いわゆるオールディーズやインディーズが中心で、人気アーティストの最新曲が配信されるケースは99年6月時点ではほとんどない。  音楽配信事業が本格的に立ち上がるかどうかは、既存のCD市場との競合を懸念している大手レコード会社が、どれだけ魅力的なコンテンツを提供するかにかかっている。そのためには、著作権管理と課金の仕組みを確立することが不可欠だ。つまり、どの楽曲を何回配信したかを正確に把握し、配信先から確実に代金を回収、それを作家や演奏者に著作権使用料として分配する仕組みが必要になる。不正コピーを防止するための機構も欠かせない。  現在、世界各国の電機メーカーやソフト会社、レコード会社、情報通信系のベンチャー企業が、標準的な音楽配信システムの開発に力を注いでいる。インターネットによる音楽配信システムとしては、米リキッドオーディオのLiquid Music System、米リアルネットワークスのRealPlayer、米IBMのEMMS、米マイクロソフトのWindows Mediaなどがある。一方、デジタル音楽の著作権保護団体SDMIは、インターネットによる音楽配信における著作権保護技術の標準化作業を進めている。