株式会社 SSKPC

A01770 2000/01/01
コンピューターウイルス computer virus
ユーザーのパソコンにトラブルを起こすことを目的として作られたプログラム。単にメッセージを表示するだけのものもあるが、ファイルを消したり、ディスクをフォーマットするなど、悪質なものも多い。  コンピューターウイルスは通常のプログラムに寄生したり、ハードディスクやフロッピーディスクの特別な領域に潜り込んだりする。実際にトラブルが発生するまでユーザーが気づかないケースが多い。ウイルスが入り込んでしまうことを「感染」という。感染したままの状態でパソコンを使い続けると、電子メールやフロッピーディスクなどのやり取りによってほかのパソコンにも広がり、大きな被害を与えることがある。通常、感染してから一定回数パソコンを起動したり、特定の日時になるまで症状が現れない潜伏期間がある。  ウイルスは感染する場所によって大別できる。プログラムファイルに感染するものをプログラムファイル感染型、ハードディスクの起動を管理する部分に感染するものをブートセクター感染型、アプリケーションが持つマクロ機能を悪用しデータファイルに感染するものをマクロ感染型と呼ぶ。プログラムファイルとブートセクターのどちらにも感染する複合感染型もある。特に最近は電子メールの普及でデータファイルをやり取りする機会が増え、マクロ感染型による被害が急増している。  プログラムファイル感染型やブートセクター感染型の活動は、DOS/V機(PC AT互換機)などプラットフォームに依存する。マクロ感染型はデータ形式とマクロ言語に互換性がある同じアプリケーションであればプラットフォームやOSに関係なく感染する。  ウイルスを機能から分類することもできる。メモリーに常駐するメモリー常駐型、ウイルス対策ソフトからウイルスが自分自身を見つからないようにするステルス型、感染するたびにウイルス自身の姿を変えていくポリモフィック型などに分類される。  ウイルスの感染経路は、電子メールを使ったファイルのやり取り、インターネットなどからのファイルのダウンロード、感染したフロッピーディスクの受け渡しによるものが多い。  感染予防としては、ウイルスの発見や駆除を行うウイルス対策ソフトが不可欠である。また、ダウンロードしたファイルや電子メールの添付ファイルは開く前にこまめにチェックする、外部から持ち込んだハードディスクなどは初期化してから使う、不特定多数の人とのハードウエアやフロッピーディスクの共用を避けるといった注意も必要だ。