株式会社 SSKPC

A01493 2000/01/01
インクジェットプリンター inkjet printer
インクを用紙に吹き付けて印刷する方式のプリンター。専用のインクを細いノズルの先端から微小な液滴として吹き出し、これを紙に付着させて記録する。ノズルの加工技術、インク噴射の制御技術、使用するインクの品質が改善されたことなどにより、90年代前半から一気に普及した。  使用するインクの数は、CMYK4色か、CMYK4色に濃度の薄いカラーインクを組み合わせた6~7色。濃度が薄いカラーインクを組み合わせて使うとインク滴(ドット)が目立ちにくくなり、写真画像などを印刷する場合、通常の写真プリントに迫る品質で印刷できる。  インクを吹き出す方式には、キヤノンや米ヒューレット・パッカードが採用している熱を使う方式と、セイコーエプソンが採用している圧電素子を使う方式の2つがある。熱を使う方式は発熱素子を使ってインクに熱を加え、泡を作ってインクを吹き出す。圧電素子を使う方式は、印刷ヘッドに電圧をかけて振動させ、インクを押し出す。  高い品質で印刷するには、コート紙や光沢紙などの高品質の紙が必要になる。最近はインクの性質や画像処理の改良により、従来にじみがちで画質が低いとされていた普通紙でもきれいに印刷できる製品が増えている。個人向けの製品は5万円以下が中心。デザイン用途などプロ向けには米アドビシステムズのページ記述言語であるPostScriptを搭載した製品も登場し、選択の幅が広がっている。  固形インクを利用するインクジェットプリンターもある。固形インクに熱を加えて溶かし用紙に吹き付けて印刷する。米テクトロニクスの技術を導入してソニー・テクトロニクスが企業向けの製品を販売している。