株式会社 SSKPC

A00679 2000/01/01
JIS漢字コード
日本工業規格(JIS)で定めた漢字の規定のこと。使用頻度の高い漢字を集めて、コンピューターや通信などで利用するためにコード(符号)を割り当てた。正式名称は「情報交換用漢字符号系」。78年に定められたJIS C6226-1978(旧JIS)と、83年の改正JIS C6226-1983(新JIS)を経て、90年9月に現在広く使われているJIS X0208-1990が制定された。文字コードの入れ替えなどで混乱が生じたX0208-1990の問題を解決するために改訂作業が行われ、97年にJIS X0208:1997として改訂された。  コンピューターなどでの情報交換に使うため、2バイト(16ビット)の符号を付けて規定した。使用頻度に応じてJIS第1水準(2965字)とJIS第2水準 (3390字)に分かれている。JIS第1水準は基本的な漢字の集まり。一般的の文章ならば第1水準の漢字でほぼ足りる。人名などの固有名詞や旧漢字を使う場合、JIS第2水準を使う。  通常の事務処理では、これらの文字があれば困ることはほとんどない。しかし、金融、自治体など人名、地名をコンピューターで処理する必要のある業種や印刷業では足りず、不便が生じるため不満が出ていた。  そのため90年11月、JIS漢字第1水準、第2水準以外の補助漢字約5800字の文字コード「新漢字コード体系」が制定された。漢字と同時に、学校、商社などが希望していたウムラウト付き文字(母音の上に点を2つ載せたもの)、ティルド(“n”の上に載せる波形の記号)、マクロン(母音の上に載せる横棒)、セディーユ(“C”の下にぶら下げるひげ状の記号)など、欧米言語を扱うのに必要な文字も対象となる。  JISでは人名、地名、教育用に使われる文字を中心にJIS第3水準、第4水準の約5000字を99年度中に制定する予定。