株式会社 SSKPC

A02372 2000/01/01
ファイバー・ツー・ザ・ホーム fiber to the home
光ファイバーを用いた高速デジタル通信網を個々の家庭にまで敷設する通信ネットワーク構想。将来の情報通信インフラストラクチャーとして重視されている。日本では当初、NTTが2010年までに加入者回線を光ファイバーに切り替える構想を打ち出していたが、97年、政府の総合経済対策により2005年に計画が前倒しされた。  光ファイバー網の整備には全く新しい回線を敷設し、各家庭に1台ずつ高価な光/電気変換装置を設置することが必要になるため、完全に実現するためには巨額の費用がかかる。このため、現実的な普及策として家庭の近傍(例えば電柱)までは光ファイバーを敷設し、そこから先は通常の銅線を敷設する方式が採用され始めている。光ファイバー回線を数十件の加入者で共有し、コストを従来並みに抑える。  電柱から家庭・事業所までの光ファイバー回線化は実際の需要を見極めながら対応していく。これが実現すると、映像伝送にも十分な10Mbpsの双方向ネットワークサービスが提供されることになる。  一方、光ファイバー化を待たず、既存の銅線のままで現在の数十倍の通信速度を実現する「ADSL」技術も研究されており、早ければNTTが99秋にも導入する予定だ。