株式会社 SSKPC

A01491 2000/01/01
イリジウム IRIDIUM
低軌道の衛星を使って、世界規模で携帯電話やポケットベル(ページャー)の移動体通信サービスを提供するシステム。98年11月にサービスを開始した。90年に米モトローラが提唱、現在は世界で19の企業が国際企業イリジウムに出資している。日本では、京セラ、第二電電などがイリジウムに出資し、93年4月に日本イリジウムを設立した。  66個の低軌道周回衛星を780kmの高度に打ち上げてネットワークを構築する。衛星1個当たり直径4400kmのエリアを担当し、世界中をカバーする。また、世界各地にパラボラアンテナを持つ関門局を設置、イリジウムのネットワークと地上の公衆網を接続する。イリジウム携帯電話同士は衛星ネットワークを使って接続、家庭の電話とイリジウム携帯電話は関門局を介して接続する。イリジウムは衛星の運営、管理を行い、世界各地の出資企業はイリジウムから許可を得たエリアで、各国の通信事業者の免許を取得しサービスを提供する。日本では日本イリジウムが長野県に関門局を設置してサービスを行っている。  イリジウム携帯電話は、国内、海外を問わず同じ電話番号で、地上のあらゆる場所で利用できる。また、イリジウム携帯電話同士なら、地上の通信障害を受けることなく通話できるという利点もある。99年7月時点で、料金は月々の基本料金が50ドル、通話料は利用場所や通話相手の場所によって異なる。国内で利用する場合には、1分間当たり国内の加入電話向けが1.64ドル、国外への通話が3.20ドル。イリジウムという名前は、当初計画の衛星数が77個だったことから、原子番号77のイリジウムから取った。