株式会社 SSKPC

A01401 2000/01/01
Zバッファー Z buffer
3次元画像の表示で隠面処理を行う代表的な手法のひとつ。またはその際に使用されるグラフィックスメモリー内の領域のこと。デプスバッファーともいう。  3次元画像を表示するときは、視線の手前側の物体に隠れる物体や背景は描画しないようにしなければならない。Zバッファーによる隠面処理では、グラフィックスメモリー内にドットごとの奥行き情報(Z値)を保持する領域(Zバッファー)を用意して、物体の前後関係を正しく描画する。  まず、グラフィックスメモリー内の画面表示用の領域(フレームバッファー)に色のデータを書き込む時に、合わせてそのドットの奥行き情報をZバッファーに書き込む。フレームバッファー中の同じドットに物体の描画色を書き込むときには、書き込む物体のZ値とZバッファー中の値を比較して、より手前にあるときだけ色データを書き込むようにする。こうすれば最終的にはより手前側の物体しか描かれないようになる。  Zバッファーはアルゴリズムが簡単なためハードウエア化しやすい。最近のグラフィックスチップはこのZバッファーの処理をハードウエアで高速に行うことができる。  だが、ほかの方式に比べて大容量のメモリーが必要になる。必要な容量は、奥行き情報の精度によって変わる。ゲームなどで使われる16ビット(6万5536段階)の精度では、640×480ドットの解像度で600KBの容量が必要になる。