株式会社 SSKPC

A00585 2000/01/01
IEEE1394
パソコンと周辺機器を結ぶシリアルインタフェース規格。対応製品はまだ少ないが、USBと同様、パソコンの新インタフェースとして期待が高い。95年にIEEE(米国電気電子技術者協会)が仕様を採択した。USBインタフェースよりもデータ転送が速く、拡張性に富むなどの特徴を備える。  データ転送速度として100Mbps、200Mbps、400MbpsがIEEE1394-1995として規格化されている。USBの最大データ転送速度12Mbpsと比べ非常に高速である。データ転送には、リアルタイムに転送する必要がある音や映像などに適したアイソクロナス(等時性;isochronous)転送方式を採用しているほか、非同期転送方式やブロードキャスト転送方式などをサポートしている。  IEEE1394では個々の機器をノードと呼ぶ。最大63ノードまでの接続が可能。電源を入れたままで機器を抜き差しできるホットプラグや、プラグ・アンド・プレイに対応する。パソコンの周辺機器以外にビデオカメラやオーディオ製品などの家電機器も接続の対象となる。デイジーチェーンやツリー構造での接続が可能で、USBと異なりホストとなるパソコンがなくても使える。例えばデジタルカメラからプリンターへIEEE1394で直接データを送り印刷できる。  当初は米アップルコンピュータがSCSIに替わる規格として開発していた。IEEE1394自体は規格の仕様であり、同社のFireWireやソニーのi.LINKのように独自の商標を用いるメーカーもある。  次世代の拡張規格も提案されている。P1394aはIEEE1394の不十分な点を補充した改訂版。P1394bは家庭内LANなどを念頭に置きつつ転送速度を大幅に引き上げたもので、ギガビット1394とも呼ばれる。800Mbpsや1.6Gbps、3.2Gbpsなどの転送速度が提案されている。  99年初めには、IEEE1394の特許に関するライセンス問題が急浮上した。これは、IEEE1394開発元のアップルコンピュータが搭載機器の製造メーカーに、1ポート当たり1ドルのライセンス料を請求していることが表面化したもの。しかしその後、アップル、ソニー、松下電器産業などが共同でライセンスを供与し、ライセンス料は機器1台当たり25セントにすることで合意している。