株式会社 SSKPC

A00539 2000/01/01
HDTV high definition television
現行のNTSC方式などに比べ、画面の走査線の数を大幅に増やし、画質を向上させたテレビのこと。高精細テレビ、高品位テレビともいう。  NTSC方式の走査線数は525本だが、HDTVでは1000本を超えるものが主流。テレビ画面のアスペクト比(縦横比)も現行テレビの3対4に対して、HDTVでは映画館で上映される映画のシネマサイズとほぼ同じ9対16となる。現行のテレビより臨場感が大幅に高まるうえ、きめ細かい画像が再現できることから、医療関係などにも応用が期待されている。  日本放送協会(NHK)が開発したハイビジョンもHDTVのひとつで走査線は1125本(有効走査線は1035本)。94年1月からNHKと民放数社が放送を開始している。HDTVでは走査線数が増え、多くの信号を電波で伝送しなければならないため、データの圧縮が不可欠となる。NHKのハイビジョン方式はこの圧縮にMUSE(ミューズ)方式を採用している点に特徴がある。  HDTVは各国の複数の規格が混在し走査線の数も異なっているため、HDTVで作成したコンテンツの相互使用の支障になっている。98年にITU-R(国際電気通信連合無線通信部門)が今後のHDTVの国際標準として有効走査線を1080本と勧告したことから、今後は画像フォーマットの標準化が進むものとみられる。